http://d.hatena.ne.jp/Rockridge/20120616/1339854043
例え話なので諸々いい加減な部分はあるけど私の考えは大体こんな感じです(例え話で理解したつもりになってはいけない)(ある程度技術的なことが理解できる人を対象とした記事です)
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遺伝子の突然変異か何かで、食品アレルギーに過敏になった未来、99%の人間が何らかの食品アレルギーを持っていて、食品によっては食べると実際に死んだりすることもある。まあ中には単なる食べ物の好き嫌いや、信仰上の理由もあったりするのだが、対外的にはあんまり区別が付かない感じだ。
以前の世の中は、そば粉アレルギーはそば屋に行かないとか、卵アレルギーはプリンを食べないとか、菜食主義者はステーキ屋に行かないとか、各々が自衛したり、食品メーカーやレストランがどういう食材を使っているのか明記したりしてきた。そうやって騙し騙しやってきたところ、いちいち確認するのが面倒だったり、海外のレストランに行って言葉が通じなかったり、うっかり言い忘れたりすると危険だから、技術的に解決しましょうという話になった。
そこでモジラっていう宗教団体が、食品アレルギーを浄化する御守の共通規格を提唱しました。本来は御守自体に食品を浄化するパワーなど何もなかったのですが、信心が深ければ店の人が配慮して何とかしてくれます。技術者たちは最初は「おいおいマジかよ」って思ってましたが、この世界でのモジラは国際的に強い影響力を持つ宗教団体ですし、意思表明の仕組みとしてはそれなりに機能するだろうと考えました。御守を自動検知してレストランのメニューを自動で変更する仕組みの開発などは、まだまだこれからですが、食品業界全体として取り組んでいくことが約束されました。
ちなみに、この世界でのマイクロソフトは、ユニクロとファッションセンターしまむらが合体した感じの強い影響力を持つ、衣料品販売団体です。マイクロソフトのそれなりに偉い人が「俺、卵アレルギーなんだよね、みんなもそうでしょ」といって、来季の主力商品に御守を編みこむことを発表しました。卵業界は反発しました。というか食品業界全体が反発しました。モジラも反発しました。
大事なことを言い忘れていたけど、この世界では大体の食品は無料で提供されていて、お金を取るのは一部の店だけだ。どういう仕組みでそうなっているのか人類の大半は知らない、けれど皆はそれが当たり前のことだと考えている。
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マイクロソフトはあほか、って言う人がいるのも、DNT自体がそもそもダメっていう人がいるのも分かると思う。DNTを有効にするだけでプライバシーが守られると考えてしまう人がいたら、そういう人は御守の効能を何か勘違いしているので止めたほうがいい。
どういうケースが危険なのか
- 実際に深刻な、そば粉アレルギーがある人が御守の効果を期待して、そば屋に入ってしまう(ウチはそんな御守対応してないし、そば粉抜きの蕎麦なんて作れねえよ!)
- 食品アレルギーがありますって言われても、具体的にどれがマズイのか分からない、ハンバーガー屋が卵小麦粉肉ピクルス抜きバーガーを提供して、まともなハンバーガーを食べるには高額料金が必要になる
- 御守付けてない人は何でも食べられる人なんだよね、と勘違いして、レストランが使っちゃマズイ食材を使うようになる
- ユニクロとファッションセンターしまむらが「皆のことを思ってダヨ!!」と言って食品業界のことなど知ったこっちゃない施策をとってしまう
- 信仰を理解していない人が強制的に御守を持たされることになる
- 御守自体完全にスルーしようぜって流れになって、モジラが信仰を失うことになる
以上です